住宅ローンが払えないとどうなるのか?適切な対処法とは

2022.02.18

人生で最も高額な買い物と言われることがあるマイホームですが、高額のためローンを組んで毎月返済をする方も少なくありません。無理のない返済計画を立てて支払いをしていても、離婚やリストラなどいろんなことが原因で払えない状態になる可能性もあります。

もしも住宅ローンが払えない状況になってしまったら、どのようなことが起こってしまうのでしょうか。今回は、起こりうること、また起こってしまった時の正しい対処法について解説します。

住宅ローンが払えないとどうなる?

住宅ローンの返済日に支払いができなくなると、金融機関にもよりますが電話もしくは普通郵便での督促があります。内容としては、「引落が出来ていないので、ご入金をお願いします。」といったもので、まだ優しい対応です。更に対応が2~3ケ月続くと、督促状が送られ、事情の説明などを求められます。このあたりからは、銀行の対応も段々と厳しくなっていきます。そして、督促状を受け取ってもまだ滞納状況の改善が見られない場合には催告書というものが送られてきます。この督促状と催告書の違いなどについては、また別の記事でご紹介致します。

そして、催告書を受け取っても滞納が解消出来ない場合には、期限の利益を喪失したという通知が届き、保証会社がいったん銀行に対して支払いを実行。そして、住宅ローン名義人に対して保証会社から一括返済が求められます。一括返済できない場合には該当する自宅が競売にかけられてしまうのです。不動産の競売とは一般的に、裁判所によって強制的に不動産を売却されることです。

住宅ローンが払えなくなった時の対処法とは

住宅ローンの支払いを怠ってしまうと、最終的には購入した自宅が競売にかけられてしまいます。競売にかかると安値で売られてしまうのが一般的なので、できるだけ避けたいと考える当事者の方がほとんどでしょう。また、せっかく購入したマイホームですから、何とか返済をしていきたいと考える方もいます。

もし住宅ローンが払えなくなってしまったら、どのような方法を選択すればいいのでしょうか。ここでは、一般的な方法についてご紹介します。

銀行に返済条件の相談をする

住宅ローンが払えない状況になった場合には、すぐに借入先の銀行に連絡しましょう。銀行は住宅ローンが払えない方の相談に乗ってくれるので、できるだけ早めに連絡することが大切です。銀行は競売にかけるよりも、利息を払いながら返済をしてもらうほうがメリットを得られます。そのため、お客さんにとって最良の方法を一緒に検討してくれるでしょう。

例えば、返済額が高いのであれば返済期間を延長し、毎月支払う金額を減らすことを提案してくれる可能性があります。この場合、返済する期間は延びてしまいますが、支払いが少しでも楽になれば延滞を避けることが可能です。

借り換えができるか検討する

住宅ローンの支払いが難しい場合には、借り換えを検討するのも一つの方法。借り換えとは、高金利から低金利の住宅ローンに変更することです。現在では様々な金融機関で住宅ローンのサービスを行っていますが、それぞれ金利は異なります。総返済額を減らすためにも、できるだけ金利の少ない金融機関に切り替えることは賢い方法だと言えるでしょう。

ただし、借り換えの際にコストがかかってしまうという点は注意したいポイント。新規のローンを利用する場合には、事務手数料や保証料などいくつかの項目に関するコストがかかるので注意が必要です。

売却を検討する

住宅ローンの返済条件を変更する、また借り換えを行う方法で支払いをよりスムーズに行うことができるようになります。しかし、いずれの方法であっても、今後長年にわたって支払いを続けていかなければなりません。

返済自体が困難な場合には、ローンの支払いを避けるために自宅を売却してしまうことも検討するといいでしょう。

任意売却をする

住宅ローンが払えないために延滞してしまうと、競売にかけられてしまいます。競売になると通常よりも安い金額となるため、これを避けるために自ら、自宅を売却する方も少なくありません。これを任意売却と呼びますが、より良い条件で購入してくれる買主を探せるので、競売よりも高い金額で売却することが可能です。 任意売却の場合には、競売と違い売却情報を公開せずに、買主を探すことも可能になるため、自宅の売却を周囲に知られる可能性が低くなります。

まずは早い段階で専門家に相談することが大切

住宅ローンが払えない場合には、早い段階で銀行など金融の専門家に相談することが大切です。一人で考えていても解決策は見つかりませんし、滞納すれば結果的には競売にかけられてしまうことになります。競売にかけられると、安い金額で売却されてしまうことがほとんどです。早めに相談することで、住宅ローンが払えない方にとって最善の方法が見つかるでしょう。

まとめ

突然のリストラなど、思いがけないことが起こってしまうことは否定できません。それによって、住宅ローンが払えないという事態になる可能性も起こり得ます。もしも住宅ローンが払えなくて困ってしまったら、できるだけ早い段階で専門家や金融機関などに連絡することが大切です。

相談をしながら借り換えや任意売却など、様々な選択肢の中から最もメリットがある方法を見つけていくことが大切だと言えるでしょう。

この記事を書いた人

松原元

松原 元(まつばら つかさ)

金融会社、不動産会社、コンサルティング会社などで経験を積み個人事業として『社労士・行政書士つかさ事務所』にて中小企業の経営支援をおこないながら、(株)リーガルシンクにて不動産を中心としたコンサルティングサービスを提供。

公認不動産コンサルティングマスター 宅地建物取引士

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

社会保険労務士 行政書士

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